2020年10月7日
第25期日本学術会議新規会員任命拒否に対する緊急声明
日本文化人類学会理事会
[日本学術会議第25期推薦会員任命拒否に関する人文・社会科学系学協会共同声明] (2020年11月8日)
日本学術会議が第25期日本学術会議会員として推薦した105名の会員候補のうち、6名について内閣総理大臣が任命せず、10月7日現在、その具体的な理由を明らかにしていない。
日本文化人類学会はこれまで、会員個々の活動を通して、多様な人びとの生き方に寄り添い、人類文化の多様性を明らかにしてきた。この知見は、多文化共生社会の実現に向けた日本学術会議の提言等に活かされてきている。
今回の任命拒否は、多様な学術的立場を前提として政府に提言を行ってきた日本学術会議の存在意義を脅かすものである。このことは、学問の自由、ひいては上記のような会員の活動の先にある多様性を許容する社会の実現を阻害することになりかねない。このような観点から、本学会理事会は、政府に対し、任命拒否の具体的な理由の開示、および6名の会員への任命を求める。