今年度国内で発生した自然災害について

2018年09月18日

日本文化人類学会第28期会長 清水展

 本年、様々な災害が発生しています。6月18日の大阪北部の直下型地震に続き、6月末から7月初めにかけて発生した豪雨は、中国・四国から九州地方にかけて大きな被害を引き起こしました。私が住む京都では、7月半ばに日中気温が38度を超える酷暑が2週間ほど続きました。京都に限らず、8月にも全国的に猛暑が続きました。9月に入ってからは台風21号と北海道胆振東部地震によって大きな被害が生じました。

 これらの災害によって亡くなられた方々に深い哀悼の意を表するとともに、被災されました本学会会員、そしてご家族のみなさまに、心からお見舞いを申し上げます。

 それと共に、東日本大震災以降、学会として災害対応の取り組み方を模索し構築しようとしてきたにもかかわらず、いくつもの災害が次々と起きるなかで、学会としての声明を迅速に公表できなかったことについて、心よりお詫び申し上げます。

 本学会では、被災会員への支援対応について、現在、理事会と総務会にて検討しており、被災された会員の現況に関する情報を求めております。寄せられました情報にもとづいて、学会としての支援体制を構築してまいります。被災された会員の方々におかれましては、下記の学会事務局までご一報くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。

 会員を含め、被災されたみなさまの生活環境が一刻も早く復旧し、穏やかな日常をとりもどせますよう、衷心よりお祈り申しあげます。

 こうした災害による被害の発生の仕方や、そこからの日常への復帰へのプロセスが辿る道筋には、自然の側だけでなく、少なからず社会・文化の側が関わっています。被災した方々や地域、そして災害に対して脆弱な立場にある方々への支援を含め、行政と社会がいかに災害に対処すべきか、防災、減災、復興の望ましいプロセスはいかにあるべきか、あるいは不可避の災害といかに巧みに共生してゆくかを考え、実際に関与・貢献してゆくことは、文化人類学にとっても重要な課題でもあります。どのような関与と貢献ができるのか、被災されましたみなさまの経験に学びつつ、会員の方々とともに真摯に考え、取り組んでいきたいと考えております。

 被災されました会員のみなさまにあらためてお見舞いを申し上げるとともに、広く会員のみなさまのご理解とご協力を賜りたいと願っております。


【日本文化人類学会事務局】
〒108-0073東京都港区三田2-1-1-813
メール:hoya[at]jasca.org(@を[at]に置き換えています)
TEL:03-5232-0920
FAX:03-5232-0922