嗜好品は日本語独特の概念であり、嗜好品の消費は人類共通の慣習ともいえる一方で、人類学では等閑視されることが多かった。本研究は、嗜好品がそれぞれの社会でどのように生産、流通、消費されてきたのか、社会の文脈の中でどのように位置づけられ、どのように変化してきたのかということを人類学、歴史学のデータに基づいて比較し、さらには嗜好品という概念を検討し、資源人類学の議論に貢献すること、新たな「実験的民族誌」の可能性を開くことを目的とする。
代表者:大坪玲子(東京大学大学院)